令和元年 十六夜観月俳句会

先日(9月15日)、恒例の網掛十六夜(いざよい)観月俳句会が開催されました。(実行委員長:宮崎光明 網掛区長)

 十六夜観月殿で俳句を作り、網掛公民館で、手品の余興(松旭斉天志さん)を拝見した後、入選作の発表、朝吹英和さんによる俳句の講評、俳句の楽しみ方、ポイントなどの講義をしていただきました。

 坂城町網掛にある、「十六夜観月殿」は月見堂ともいわれ、千曲川を眼下に望み、坂城町全域を一望におさめることのできるまさに景勝の地に建っています。

この観月殿は元中年間(1384~1392)に村上満清が建立をしたと言われていますが、その後、戦火に会って焼失し、寛永年間(1624~1645)、郷人によって再建されました。

貞亨5年(1688年)8月16日、芭蕉が十六夜の月を詠んでいます。

              

「いざよひもまだ更科の郡かな」(更科紀行)

                  

  (姨捨で 「俤(おもかげ)や姥ひとりなく月の友」 を詠んだ次の日に網掛を訪れています。)

十六夜観月殿での句会は何百年にも亘って続けられている句会ですが、今年も多くの小学生が参加し開催されています。 これもまた素晴らしいですね。

 このような形で坂城の文化・伝統を継承されておられることに心から大いなる敬意を表します。

 私の作品はありがたいことに、二つ、「天」賞をいただきました。

 兼題(「刈田」)から

  「悠久の刈田を分けし千曲川」

 席題(「紅葉狩り」から

 「幽玄の世界ふくらむ紅葉狩り」

 以上、お粗末でした。以下にあらためて上位入選作を記します。

 (席題)・・・「紅葉狩」(もみじがり)

 天位・・「幽玄の世界ふくらむ紅葉狩り」(山村弘)

 地位・・「乳飲み子を背負いて入るや紅葉狩り」(山村英子)

 人位・・「紅葉狩終えし夕べの足湯かな」(朝吹英和)

 (席題)・・・「稲雀(いなすずめ)」

 天位・・わっと散りわっと戻りぬ稲雀(大井さち子)

 地位・・黄金の海に舞い入る稲雀(宮原紘一)

 人位・・威されて空覆うなり稲雀(塩野猛)

 (席題・子供の部)・・「秋晴れ」

 金賞・・秋晴れて大空元気真っ青だ(山崎暖斗)

 銀賞・・はいくかい今日の秋晴れうれしいな(大井しょうへい)

 銅賞・・秋晴れの山を歩こう手をふって(大井悠響)

 (兼題)・・・「松茸」(まつたけ)

 天位・・松茸の三日匂へる炊飯器(大井さち子)

 地位・・奮発し地場松茸で飯を焚く(近藤芳雄)

 人位・・松茸を諸手で引けば山動く(宮崎郁子)

 (兼題)・・・「刈田」(かりた)

 天位・・悠久の刈田を分けし千曲川(山村弘)

 地位・・この里に嫁して喜寿過ぐ刈田道(浅野井和子)

 人位・・遠くまで刈田広がる豊かさよ(宮崎正男)

 (兼題・子供の部)・・・「鈴虫」(すずむし)

 金賞・・りんりんとなくすずむしよこもりうた(武井かほ)

 銀賞・・いい音色鈴虫が鳴く夜中かな(大井賢明)

 銅賞・・鈴虫の音色のリズムで漢字練(山崎陽大)

宮崎光明さん 網掛区長(実行委員長)

▼十六夜観月殿

▼子どもたちも一生懸命句作り

▼大人たちも一生懸命頭をひねる

▼松旭斉天志の手品

▼朝吹英和さんの俳句講評と講義

▼入選した皆さんへ記念品

▼最後にみんなで万歳!!!

▼素晴らしい満月を見ることができました。

 坂城町長 山村ひろし

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