本日(12月1日)、平成28年坂城町議会定例会が開会されました。
以下、招集の挨拶を掲載させていただきます。
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平成28年 第4回坂城町議会定例会 招集あいさつ>
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本日ここに、平成28年 第4回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。>
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さて、世界中が注目する中、去る11月8日(日本時間9日)に投開票が行なわれたアメリカ大統領選挙は、共和党候補のドナルド・トランプ氏が、優位とされていた民主党候補のヒラリークリントン氏を退け勝利するという結果となり、世界に衝撃が走ったところであります。>
これを受け、来年1月20日に第45代アメリカ大統領に就任することとなるトランプ氏につきましては、選挙期間中、米国の国益最優先を掲げ、日米安全保障条約に関して、米軍駐留経費の負担増を求めたり、環太平洋連携協定(TPP)からの脱退を主張するなど、日本への影響も避けられないものと予想されるところですが、大国のリーダーとして責任ある行動を期待するものであります。>
特に当町への影響も懸念される環太平洋連携協定(TPP)に関しましては、今後の日米両政府の動向を注視するとともに、町といたしましても、今月15日(木)文化センター大会議室において、特定非営利活動法人中山間地地域フォーラム理事 柴田寛(しばた ゆたか)氏を講師に「TPP今後の見通し」と題し、米国の動向や日本の製造業・農業に与える影響について御講演をいただきます。議員各位をはじめ、企業経営者、農業従事者など大勢の方のご参加をお願いいたします。>
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11月22日から26日まで、坂城国際産業研究推進協議会による「ミャンマー・ベトナムビジネス環境 現地視察」が行われ、竹内明雄会長、宮後睦雄副会長をはじめとする町内企業の経営者、金融機関の代表、塚田議長など、私を含めて計14名が参加いたしました。>
5日間で2か国を訪問するという、密度の濃い研修でしたが、ミャンマーでは、外国人技能実習制度に基づいてミャンマー人実習生の日本企業への送り出しを行っている「ミャンマー ケントク エージェンシー」、シャツ製造を行っている千曲市のフレックスジャパン(株)の製造現地法人である「ホワイト アウル ファッション」、「日本貿易振興機構、いわゆるジェトロ ヤンゴン事務所」、日本とミャンマー政府が官民一体となって進めている「ティラワ経済特別区」の開発・運営会社である「ミャンマー ジャパン ティラワ ディベロップメント」の4か所を視察いたしました。また、ベトナムでは、下諏訪町の日本電産サンキョー(株)の製造現地法人である「ベトナム日本電産サンキョー」、佐久市の東京マイクロ(株)の製造現地法人である「東京マイクロベトナム」、「ジェトロ ハノイ事務所」の3か所を視察いたしました。>
軽工業を中心に多様な海外企業が進出し始めているものの、電力、水道、道路などのインフラ整備はまだまだこれからで、発展に向けて大きな可能性を持っているミャンマー、近隣諸国と比較して豊富で低廉な労働力、安価な公共料金、安定した電力供給などが強みとなって、多くの日本企業が既に進出し、安定的な経済成長を維持しているベトナムを実際に視察し、参加された皆さん全員が大きな成果を持ち帰られたものと思います。私もそれぞれの国の勢いや人々の活気を肌で感じてまいりましたので、町の産業振興に役立ててまいりたいと考えております。>
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こうした中、大変うれしいお知らせがございました。宮後工業(株)代表取締役社長の宮後睦雄(みやご むつお)さんが、平成28年秋の褒章で、農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方に贈られる、黄綬褒章を受章されました。>
宮後さんは、宮後工業(株)を精密金属加工分野の先端企業に育て上げ、中国、タイにも製造拠点を設けるなど、グローバル化する市場にいち早く対応しておられます。さらに、テクノハート坂城協同組合理事長、公益財団法人さかきテクノセンター理事及び長野県中小企業団体中央会理事を務め、卓越したリーダーシップにより、地域産業の振興発展にも多大な貢献をされておられます。宮後睦雄さんのご功績に対し心から敬意を表するとともに、一層のご活躍をご祈念申し上げ、今後も、坂城町の発展にお力添えをいただければと思います。>
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さて、日本を取り巻く世界の経済情勢につきましては、日本総研などによりますと、アメリカは、企業部門の持ち直しを背景に、成長が加速し、雇用・所得環境の改善が持続しているものの、次期大統領に決定したトランプ氏は、保護貿易や排他主義などの主張を展開していることから、企業や家計マインドの悪化に注意する状況となっており、ヨーロッパでは、企業の生産活動に持ち直しの動きがあるものの、原油価格の値上がりを主因としたインフレ率の上昇が続くと予想され、所得環境の一服で個人消費の先行きが懸念される状況となっております。>
また、中国においては、7月~9月期の実質成長率が前年同期比プラス6.7%と2四半期連続で前の期から横ばいとなったものの、来年には購入刺激策の終了に伴う自動車販売の減少や住宅ローンの頭金比率の引き上げ等により住宅販売が頭打ちとなることが見込まれるなど、年明け以降、経済成長率が再び低下すると予想されており、引き続き注視していく必要があると考えております。>
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次に国内の状況でありますが、内閣府による10月の「月例経済報告」では、「景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される。」としている一方で、「海外経済で弱みがみられており、中国を始めとするアジア新興国や資源国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクや、英国のEU離脱問題など、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としております。>
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また、長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が11月に発表した「金融経済動向」によりますと、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産の動きは新興国経済の減速の影響などから横ばい圏内、雇用・所得は、全体として着実な改善が続いている」とし、「総論として長野県経済は、一部に弱めの動きがみられるものの緩やかに回復している。」としております。>
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当町におきましては、10月に実施しました町内の主な製造業20社の経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前のプラス3.56%からプラス0.13%と3.4ポイント以上減少し、売上げについてもほぼ同様な傾向が見られます。>
雇用については、7月~9月の実績が、総計でマイナス3人と、前回調査のプラス48人から大きく減少いたしましたが、来春の雇用は、ほとんどの企業が増員及び減員分の補充を予定しており、全体で41人の増員予定となっております。>
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続いて、28年度の主な事業の進捗状況について申し上げます。>
まず、坂城町まち・ひと・しごと創生総合戦略の重点プロジェクトに位置付けている、トータルメディアコミュニケーション「つながる あんしん 坂城町」構想推進事業、さかきワイナリー形成推進事業、坂城スマートタウン構想推進事業の進捗状況であります。>
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トータルメディアコミュニケーション施設整備事業につきましては、同報系防災行政無線の整備に向け、設計業者の決定後、電波調査及び屋外スピーカーの音響や音達調査を終えて、実施設計業務を進めております。>
また、住民の皆様には「広報さかき」等でお知らせを行なったほか、11月に町内4箇所において計5回の住民説明会を開催し、現行の有線放送電話の運用終了のお知らせ、同報系防災行政無線による新たな情報伝達の仕組みのほか、有線放送でインターネットをご利用いただいている皆様への手続きのお知らせや「さかきまちすぐメール」登録のご案内など、広く周知しているところであります。>
年度内に設計業務を完了させ、平成29年度からの整備に向け、事業を進めてまいります。>
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トータルメディアコミュニケーション構想におきましては、高齢者の見守りシステムについても調査研究を進めており、既存の「あんしん電話」につきましても、有線放送電話の廃止時期に合わせ、新システム導入の検討を進めております。>
また、IOTを活用する中で、県企業局等と連携し、水道事業者としては全国初となる水道メーターを活用した見守りシステムの実証実験への取り組みや、人感センサーを活用した見守りの方法につきましても、開発業者と協力し研究を進めているところであります。>
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ワイナリー形成推進事業につきましては、試験圃場におけるワイン用ぶどうの実証試験栽培が4年目を向かえ、この秋には赤系・白系合わせて約1,300キロが収穫されました。>
現在、サントリーワインインターナショナル(株)へ醸造をお願いし、ワインの分析・品質評価を行なう中で、来春の販売を視野に商品化を目指しております。>
また、町振興公社や千曲川ワインバレー特区連絡協議会も含めた周辺自治体と連携し、ワイン振興に向けたPRイベントに取り組んでまいります。>
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坂城スマートタウン構想推進事業につきましては、家庭におけるエネルギーの効率的で最適な利用に向け、エネルギー設備設置補助金を9月補正予算にて増額し、創るエネルギーのほか、蓄えるエネルギーとして蓄電池等の普及促進に努めております。>
また、テクノさかき工業団地のスマート工業団地化に向けた取組みにつきましては、現在、工業団地の企業の皆さんを対象に電力使用に係る実態調査を行うなど、エネルギーの効率的な需給調整等の実現に向け、国の補助事業を活用して町と企業の共同参画による「事業化可能性調査」を進めております。>
これらの取り組みを通じて、引き続き家庭分野、産業分野における再生可能エネルギーの更なる導入促進と、省エネルギーの推進を図り、スマートタウン坂城の構築を進めてまいります。>
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信州さかきふるさと寄附金につきましては、坂城町の素晴らしさをより多くの皆様に知っていただき、坂城町の応援団になっていただけるような魅力を発信すること、また地元特産品等のPR、販路拡大など地元経済の活性化を目的とし、本年6月から、寄附された方へお礼の品をお送りしています。町の事業者の皆さんのご協力をいただき、返礼品を設定する中で、本年11月末現在で、東京を始めとした首都圏や大都市圏を中心に、北は北海道から、南は沖縄県まで、日本全国の皆様から2,000万円を超えるご寄付をいただいているところで、返礼品では、ブドウをはじめとした果樹類が人気となっております。なお、この度、事業者の皆様のご協力により、多くの魅力的な返礼品を揃えられたことから、想定を上回って寄付のお申し込みをいただいており、今議会最終日に補正予算案を上程させていただくことにしておりますので、よろしくお願いいたします。>
今後も、商品などを提供していただける事業者の皆さんを更に募集し、返礼品の充実を図る中で、町の魅力を発信し、地元特産品のPR等に努めてまいります。>
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さて、前回9月議会において予算及び契約についてお認めいただきました、前田工業団地用地のミヤリサン製薬(株)への売却が完了し、これにより、現在、分譲可能な工業用地は、坂城インター工業団地の約3,000平米のみという状況でございます。町の基幹産業である工業振興の観点からも工業用地につきましては、企業のニーズに迅速に応えられるよう、一定規模の面積を確保する必要があると考えているところであり、今後町内企業に対するニーズ調査を行う中で、全体的な土地利用計画とも調整を図りつつ、工業団地の造成に取り組んでまいりたいと考えているところであります。>
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インフラの長寿命化に向けた橋梁修繕事業につきましては、今年度、産経大橋と昭和橋で修繕工事を進めており、通行規制でご迷惑をかけておりました産経大橋は、皆様のご協力により、順調に工事が進み、交通を再開することができました。引き続き橋梁下部の工事を進め、12月中には完了する予定となっております。>
昭和橋につきましても、今年度は村上側のローゼ橋の8連目及び9連目とゲルバーガーター橋を施工しており、年内は全面通行止めとなっております。なお、断面補修にとりかかる予定の年明け1月4日からは、歩行者及び自転車等の通行を可能にできるよう調整しているところでございます。工事期間中は、皆様には大変ご不便をおかけしますが、引き続きご理解とご協力をお願いいたします。>
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びんぐしの里公園整備事業につきましては、屋外ステージの屋根に係る鋼材等特殊な製作を伴うことから先行して発注し、年度内完成に向け工場製作や基礎工事に着手しております。引き続き、バックヤードトイレ及び控室の建設を予定しており、屋外ステージを活用した各種イベントなど、多くの皆様にご利用していただけるよう実施してまいります。>
また、公園管理センターと公園内の駐車場トイレの改修等も実施してまいります。
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以下、平成28年第4回坂城町議会定例会招集(2)へ
坂城町長 山村ひろし