平成23年第2回(6月)坂城町議会定例会招集ご挨拶と所信表明(前半)

本日(6月13日)、平成23年第2回(6月)坂城町議会定例会が開催されました。開催に当たり、招集のご挨拶と所信表明をさせていただきました。本議会は13日より24日まで開催されます。詳細につきましては、別途、議会事務局より報告がありますが、ここでは、私のご挨拶と所信表明を掲載させていただきます。

「平成23年 第2回(6月)坂城町議会定例会招集挨拶ならびに所信表明」 

 本日ここに、平成23年 第2回坂城町議会を招集いたしましたところ、議員におかれましては、全員の皆様にご出席をいただき開会できますことを、心から感謝申し上げます。
 先の臨時会におきまして、宮島議長、柳澤副議長はじめ各常任委員会の委員長等「新しい議会の体制」が整いました。議員各位の皆様方に、改めましてお祝い申し上げるとともに、ご活躍されんことをご期待申し上げます。
 さて、私も「民間視点で坂城町に新風を!」旗印に、町長選挙に立候補し、町民の皆様の温かいご支援を賜りまして、当選をさせていただきました。初登庁から本日までの間、2回の臨時議会を経験いたしました。また、各種団体の総会等に積極的に出席をさせていただいたり、企業のトップの皆様の声をお聞かせいただく一方、役場各課とのヒアリング、課長をはじめとする職員との話し合いも数を重ねております。
 また、町長就任にあたり、役場職員全員に提出をもとめました提言書は、ほぼ全員から回答がありました。内容は素晴らしいもので、現在テーマごとに整理をしているところです。近々テーマごとの組織横断のタスクフォースを作り、内容を詰めてゆきたいとかんがえております。
いよいよ、私が町民の皆様に訴えてまいりました「活力あふれた 元気で 明るい坂城町づくり」をスタートさせる体制が整いました。 
さて、臨時会におきましても、招集のごあいさつで申し上げましたが、定例会ということでございます。改めまして、東日本大震災で亡くなられました皆様、被災された方々、いまだ終息の方向すらみえない原子力発電所事故により、避難をされている皆様、長野県北部地震で被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興を願うものです。
 被災地の皆様に、坂城町といたしまして栄村に対しましては、地震の1週間後となります3月18日にミネラルウォーター1.5リットルを段ボール箱34箱408リットル、子供たちのために株式会社ロビニア様のご協力を得てチョコレート300人分をお届けしました。また、当日、現地の対策本部の方と話し合い、日精樹脂工業株式会社様のご協力をいただき、プラスチック製スープカップ、コップ、箸、それぞれ3,000個、トレイ1,000個をお届けいたしました。また、1か月後の4月12日には災害援助金といたしまして100万円を島田村長にお渡ししてまいりました。
 東日本大震災に対しましては、全国町村会を通じ、公費義援金200万円をお贈りいたしました。また、人的支援といたしまして、県を通じ国から要請を受け、5月24日から29日までの間、保健師をはじめ4名の職員を被災地であります岩手県陸前高田市に派遣いたしました。避難所や孤立した住宅に住む要支援者のケアや健康相談の活動をしてまいりました。
被災地での活動報告につきましては、町ホームページ、有線放送番組で町民の皆様にお伝えしております。また中学校、3小学校で生徒・児童の皆さんの全校集会において、被災地の状況についての報告会を開催したところです。
なお、今回の職員派遣に際し、何か坂城町から元気を送りたいと「坂城のバラ300本」を被災地にお届けしました。「明るいバラ、バラの香りが長野県の坂城町から元気を届けていただいた。」と皆さんに喜ばれたと報告を受けましたが、被害の大きさとともに、残された方々の心に受けた傷の大きさは計り知れず、本当に一日も早い復興と、新たな暮らしに向かって立ち上がれますことを願わずにはいられません。町といたしましては、今後も人的支援要請に対しまして、積極的に対応してまいります。
 現在、被災地を離れ、坂城町の親戚等に避難されている方は、5家族9名の方々と町との連絡が取れております。町では福祉健康課を窓口に一本化し、避難元である自治体からの情報をお伝えしたり、相談体制を執っております。既にお帰りになられた、避難先を移転されたご家族も3家族ございます。町に避難されている方の情報がございましたら、町にお知らせいただきたいと存じます。
 なお、町民の皆様から寄せられました東日本大震災・長野県北部地震に対する義援金は、6月10日現在で1,120万円となりました。日本赤十字社を通じまして、被災者の皆さんに届けられます。
ありがとうございました。
  さて、選挙後の初めての議会定例会でございますので、私の「まちづくり」についての考えや施策の展開について、所信を表明させていただきます。 
 最近の日銀や内閣府の経済予測では、4月~6月期は、いまだマイナス成長との見方が多いようですが、7月~9月期はプラス成長となり、V字回復を予想しております。坂城町としてもこの基調に乗り遅れることなく、行政面からもサポートをしていきたいと思います。
私は、選挙公約に「活力あふれた元気な町」「人の輝く町」「笑顔の町」「誇れる町」の4つの柱立てをし、それぞれの施策展開を組み立ててまいりました。こういった中で、この4月から町の10年後の将来像を“人がともに輝く ものづくりのまち”と定めた第5次長期総合計画との関係はどうなるのかと、ご心配をされる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、総合計画とは理念、考え方、方向性を定めたものでありまして、表現の違いはあるにしても、その「まちづくりの基本理念」において方向性が私の考えと違っているとは考えておりません。ただし、展開して行く事業や進める手順などにつきましては若干の違いは出てくるでしょうし、24年度からの実施計画の見直しの中に、私のカラーを出してまいりたいと考えておりますし、今年度におきましても、6月補正など補正予算等の中で、私の方向性も示せるものと考えますので、議員各位、町民の皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
 広域行政の一つの形として、定住自立圏構想がございます。新たな枠組みとして、坂城町は上田市と「地域医療」「産業振興」「地域交通」「人財育成」の4つの項目において協議を進めており、今定例会に上田市との協定締結にかかる議案を上程しております。いずれも大切な項目であると考えますが、今後も研究、検討する中で、町民の皆さんにとって必要な取り組みがあれば、新たな項目として対応もしてまいりたいと考えております。たとえば、具体案として、町内つづ浦々を回っております巡回バスを、一日数便を上田まで延長し、総合病院などへ通えるように検討中でございます。
 
 さて、「活力あふれた元気な町」でございます。
「坂城町はものづくりの町」これは、どなたが考えてもそうなります。私もそう考えますし、総合計画でも将来の町の姿を“人がともに輝く ものづくりのまち”と定めております。ここで一つ目を閉じて思い浮かべてみてください。“ものづくり”のイメージはどんな色になるでしょうか。こんなにも素晴らしい坂城町の自然環境を知らない方には「ものづくり…イコール…キューポラの街」になってはいないでしょうか。
間違いなく坂城町は「企業の町」です「ものづくりの町」です。私は「坂城ものづくり」と「青い空」のイメージを町民の皆様は当然のこと、坂城を知らない人々に伝えることも、行政に求められていると考えます。
企業を訪問させていただき、お話をお聞きするに国内は無論のこと、海外においても大きなシェアを占める部品を製造していたり、新製品を開発するなど町内企業が頑張っている姿を見てまいりました。震災影響があり、いまだ、町内の景気動向はマダラ模様ではあると思いますが、企業の皆さんは決してめげていません。前を見据え、力強く進もうとしています。そんな姿を一人でも多くの方に知っていただく体系づくりを進めてまいりたいと考えております。
名誉町民であります日精樹脂工業の創設者故青木固さんが、この5月、全米プラスチック協会の殿堂入りをされました。アメリカで青木固さんは、日本の樹脂産業の先駆者として活躍し、900以上の特許を取得された方と紹介されています。東洋人としては初めての殿堂入りであり、ノーベル化学賞を受賞されている方と一緒ということであります。これは、会社にとっての名誉でありますが、我が坂城町の名誉でありますので、私がブログに紹介し、町ホームページから発信させていただきました。
新たな取り組みとして、信州大学と企業、自治体や公共団体による産学官連携組織である「信州大学ものづくり振興会」に特別会員として参加することを決めました。新たな情報交換や交流の場として、町内企業の科学技術の振興や活性化の一助となりうると期待するものです。
また、長野県としても積極的に推進しようとしている、大規模太陽光発電計画には、クリーンなエネルギー作りとして、町としても積極的に参画をしていきたいと考えております。ソーラーパネルの下の日陰部分で茸の栽培などができないか、ということなども含めて検討を進めてまいります。 
町農業を取り巻く環境は大変厳しい状況であります。震災による消費マインドの低下は、町の“りんご”“ぶどう”“花卉”等の農産物の売れ行きを心配させます。高齢化、担い手不足、遊休荒廃農地の解消、鳥獣被害、松くい被害等々について、農業委員会、農業支援センター、林業委員は勿論のこと、区長さんはじめ、猟友会の皆さん等地域の皆さんと一緒に取り組んでまいります。
先日、ある方に伺いましたら、日本で一番ワインブドウづくりに適しているのは、もはや山梨県ではなく、長野県なのだそうです。特に坂城は、ブドウ作りの土壌が素晴らしく、ぜひともワイナリーを作るよう勧められました。このようなテーマにつきましても、皆様と一緒に検討させていただければと思っています。 
 商業・観光につきまして、まず坂城町のセントラルステーションである坂城駅前をどう位置付けてゆくかが課題であろうと考えます。手始めとして、長野県信用組合さんの協力をいただいて、駅前にバラ祭りの広告横断幕を掲示いたしました。今後も町内イベント情報等の発信の場として研究してまいりたいと考えます。 
 第6回バラ祭りが6月4日土曜日から始まりました。坂城小学校の5年生の歌と太鼓もとても素晴らしいものでした。一昨日、昨日は満開時となり、二日間で 7,800人、開会日からは20,600人の方に訪れていただきました。「活力あふれ 元気で あかるい坂城町」発信の拠点として、町内観光、商業の活性化につなげる努力を、皆さんとともにしてまいりたいと存じます。  

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