坂城町 上室賀と上五明の皆さんの長いお付き合い(協定締結後、今年で104年目!!!)

 本日(10月19日)、上田市上室賀自治会(滝澤自治会長)と坂城町上五明区(粕尾区長)の皆さんと一緒に上室賀にお邪魔し松茸料理をいただきました。

 上五明区の皆さんは明治以来、長い間、上室賀地区の特別に認められた地区で秣(まぐさ)や薪などの伐採を許されていました。

 しかし、しばしば紛争もあったようですが、当時の知恵者の皆さんが以下の協定書を結び問題解決をされました。 

 しかも、「永代」の協定とされたのです。 素晴らしいですね。

 その御礼として、長い間、上五明の皆さんは、つけば料理で上室賀の皆さんをご接待し、上室賀の皆さんは松茸料理でご接待するという慣習が出来上がりました。

 以前、私も参加させていただいた折に、このような行事はいったい、いつから始まっているのかとお尋ねしたのですが、なかなか契約書などを拝見する機会がありませんでした。

 12年前のつけばの会の祭に、当時、上室賀自治会長さんだった白鳥さんが下記の契約書のコピーをお持ちいただき、内容を始めて知りました。

  以下、「入会権解消と地上権設定」の協定書です。  

  内容の一部をご紹介します。

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1、地上権設定区域の立木、竹そのほかの森林副産物は総て上五明区の所得とする

1、地上権設定期間は永代とし50年毎に継続更新するものとする(現在は10年ごとの更改)

1、上五明区は地上権の地代として毎年11月20日を期して室賀村に対し玄米3石5斗9舛を支払うものとす

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 以上にあるように、上室賀と上五明の間で 「永代」(無期限)の契約が結ばれたのです。 すばらしい発想ですね。

 また、現在では、地代としての「玄米3石5斗9舛」について、年間10万円弱をお支払いしているとのことです。

 近隣地区とのトラブルをこのような形で解消し、「永代」にわたるお付き合いをされておられる知恵を学びました。

 来年の春には、上五明区の皆さんが、上室賀の皆さんをご招待し、つけば料理でのご接待をする予定ですので、楽しみにしています。

坂城町長 山村ひろし

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