令和元年第2回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(6月12日)、令和元年第2回坂城町議会定例会が招集されました。

以下、招集あいさつを掲載させていただきます。

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令和元年第2回坂城町議会定例会招集あいさつ

所信表明 令和元年 612

 本日ここに、令和元年 第2回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

改めて、このたびの統一地方選挙で当選されました議員の皆様に、心からお祝い申し上げると共に、先の臨時会におきまして、西沢悦子議長さん、小宮山定彦副議長さんを始め、監査委員、各常任委員会の委員長等「新しい議会の体制」が整いました。議員皆様方の益々のご活躍をご祈念申し上げます。

 私も町長選挙に立候補し、町民の皆様の温かいご支援をいただき、三期目の町政を担当させていただくことになりました。

また、先般は、議会の賛同をいただいて、副町長、そして、教育長を選任して、執行部側の体制も整いました。私が公約として掲げた「活力あふれた、輝く元気な まちづくり」の実現に向け、「たゆまぬ挑戦」を進めてまいります。

 議員各位におかれましても、町政発展のため、御協力いただきますようお願い申し上げます。

 さて、選挙後初めての議会定例会でございます。これからの4年間の位置づけ、そして私の公約である「活力あふれた、輝く元気な まちづくり」につきまして、4月からの事業の進捗状況並びに今議会に補正予算として上程した内容も含め、「所信表明」とさせていただきます。

まず、今後の4年間でございますが国道18号バイパスや県道坂城インター先線の整備が進み、町の土地利用や公共施設管理の在り方も含め、「将来の坂城町の姿」を描く大切な時期になるものと考えております。

現在の坂城町第5次長期総合計画が令和2年度(2020年度)にて満了となりますので、令和3年度以降10か年のまちづくり施策を示す次期の総合計画の策定を今年度から進めてまいります。

 次期計画の目標年次は、令和12年 2030年であり、これは国連が採択した「持続可能な開発目標」SDGs(Sustainable Development Goals)と同時期となります。SDGsは持続可能な世界を実現するための環境や福祉など17の国際目標であり、町の取組みとの関連も多いことから、計画の策定にあたってはこうした動きも踏まえる中で、今後の町の将来像を見据えながら、議員の皆さまを始め、有識者の皆さま、そして町民の皆さまとともに新たな計画策定に取り組んでまいります。

また、町のの公共施設につきましては、全国の多くの自治体同様、昭和40年代から50年代における多様な行政需要や住民ニーズの高まりに対応し、集中的に整備されたため、近い将来一斉に改修・更新の時期を迎え、多額の費用が必要になると見込まれます。

こうした状況を踏まえ平成293月に策定した「坂城町公共施設等総合管理計画」の実現のため、将来のまちづくりに向けて、公共施設の最適な配置の全体構想となる「グランドデザイン」を描き、財政負担の平準化等も考慮する中で「個別施設計画」を策定してまいります。

次に「活力あふれた、輝く元気な まちづくり」について、述べさせていただきます。この「町づくり」は、4つの大きな柱からの組立てとし、1つ目は産業の活性化による「活力あふれた元気な町」、2つ目として人創り・教育の推進を通じた「人の輝く町」、3つ目は誰もが安心して快適に暮らすことができる「笑顔の町」、そして4つ目の芸術・文化の香り溢れる「誇れる町」であります。

まず、1つ目の「活力あふれた元気な町」についてでありますが、町内産業の活性化を図り、暮らしを守る取組みを進めてまいります。

特に、工業の町としてテクノセンターを中心とした企業支援を一層強化してまいります。永年、長野県工業技術センターにて活躍いただいた工藤氏を テクノセンター長としてお迎えいたしましたので、新たな体制で当センターの「人材育成」、「情報の収集提供」、「技術の高度化支援」事業などを推進し、中小企業の振興とモノづくり支援の一翼を担っていただけるものと期待しているところでございます。

また、企業の皆様にご活用いただいている試験機器の校正点検や温度変化による測定誤差がないように、検査室の空調設備を整備する補助事業の予算を計上いたしました。

次に、工業用地確保に向けた、新工業団地の造成事業につきましては、テクノさかき工業団地の西側部分を約4ha拡張の予定で、農地法に基づく農業振興地域からの除外手続が必要となりますので、長野県に「産業の導入に関する実施計画書」を提出し協議を進めております。

また、新工業団地には、メインとなる道路の整備が必要となりますが、この道路は将来的には、現在整備中の、坂城インター線先線を繋なぐ基幹道路ともなります。この道路整備が、工業団地の造成に先行してできるよう、概略設計を行い、県、公安委員会などと協議を進める予定です。

 さて、世界の経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカの景気は、雇用・所得環境は引き続き良好ですが、貿易摩擦で対中輸出が減少しており、今後の通商協議により 緩和に向かうのか さらに下振れするのかリスクを抱えており、また、ヨーロッパにおいては、個人消費が底堅く推移するものの、輸出の停滞や海外景気の減速などから景況は不確実性が高まっています。

また、中国においては、1月~3月期に実質GDP成長率の低下に歯止めがかかり、アメリカからの関税率引上げに対しては、政府が相次いで内需刺激策を打ち出したところで、その効果により景気失速が回避されるか引き続き注視していく必要があると考えております。

次に国内の状況でありますが、内閣府による5月の「月例経済報告」では、「景気は、輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。」とする一方、「通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としております。

また、長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が5月に発表した「金融経済動向」によりますと、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の観測から、「長野県経済は、生産の一部に弱めの動きがみられるものの緩やかに拡大している。」としております。

当町におきましては、4月に実施いたしました町内の主な製造業20社の経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前の比較でプラスとした企業が9社から6社に減少し、また、売り上げについても同様の推移で、当町においても一部弱めの景況感が伺えるところです。

一方、雇用については、1月~3月の実績が、総計でプラス44人と、前回調査のマイナス3人から増加し、来年4月の雇用予定は、数社を除き増員又は減員分の補充を予定しており、全体では63人の増員予定で、引き続き堅調な雇用情勢が続いていると思われます。

世界経済の先行きが不透明で懸念されますが、いずれにいたしましても、当町の企業や経済が安定的に成長していくことを願うところでございます。

さて、 6月2日(日)に、町内外の新鋭ワイナリーと飲食店の出店による当町では初めての催しとなる「坂城駅前葡萄酒祭」が開催されました。2,000人を超える大勢の皆さんが来場し、ワインや会場内での生演奏を楽しみ、169系車両でのワインセミナーも開催されるなど大変な賑わいとなりました。

また、当日は、ばら祭り会場を無料シャトルバスで結び、バラとワイン双方のイベントを楽しんでいただく回遊性を持たせたことで、一層の盛り上がりが図られたと考えているところであります。

坂城産ワインをはじめとしたワインによる地域振興には大きな期待と可能性を感じているところでございますので、ワインを町の新しい文化として浸透させていくとともに、更なるワインぶどうの産地化を推進してまいりたいと考えております。

農業振興につきましては、新たな地域農業の担い手を確保するため、6月8日に行われた「長野地域 就農相談会」in東京八重洲に参加し、首都圏からの就農確保に努めました。あわせて、中核的な農業者を育成するため、「認定農業者」や「認定新規就農者」の資格取得を働きかけ、5月に1件の認定を行い、今後も数件の申請が予定されており、引き続き農業の担い手育成に努めて参ります。

また、荒廃農地の解消とワインぶどうの産地化を図る「ワインぶどう産地化補助事業」を活用して、今年度、33アールにワイン用ぶどうの苗木が植えられております。

 この他、町内においてワイン用ぶどうの供給を目指している「サントリーワインインターナショナル株式会社」が独自に、先月、54アールのワイン用ぶどうの苗木を定植されたとお聞きしております。

 これらは全て、荒廃農地などを再生した圃場となっており、今後も、引き続きワイン用ぶどうを定植する農家等の支援を行ってまいりたいと考えております。

続きまして、信州さかきふるさと寄附金につきましては、坂城町からの返礼品としてぶどうやりんごなどの特産品を寄附者の皆さまに提供させていただき、ご好評をいただいているところであります。

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坂城町長 山村ひろし

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