令和3年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(9月2日)、令和3年第3回坂城町議会例会が開会されました。

以下、招集あいさつを掲載させていただきました。

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令和3年 第3回坂城町議会定例会 招集あいさつ

本日ここに、令和3年 第3回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

さて、未だ終息の気配を見せない新型コロナウイルスにつきましては、より感染力の強いウイルスへと変異をしながら全世界で猛威を振るい、人々の健康や日常の生活はもとより、社会・経済活動に甚大な影響を及ぼし続けています。

日本国内におきましても、令和2年1月に最初の感染が確認されて以来、流行の波を繰り返しながら、8月末現在の累計感染者数は150万人に迫り、亡くなられた方は約1万6千人となっております。

流行の第5波と言われる現在の感染状況は、本年5月をピークとする第4波を遥かに凌いでいます。より感染力の強いデルタ株への移行に加え、夏休みやお盆などで人流が増加したこともあり、全国の新規感染者は増加の一途を辿っており、東京都など21都道府県には緊急事態宣言が、また、富山、石川の他12県にはまん延防止等 重点措置が適用されています。

長野県はいずれの対象地域にも含まれないものの、今までにないスピードで感染が拡大しており、お盆明けには連日100人を超える(18日:152人、19日:158人)感染確認の発表があるなど、県独自の感染警戒レベルは全県で5に引き上げられ、併せて、「医療非常事態宣言」も発出されています。

長野圏域につきましても、8月16日に、当町を含む6市町村の 感染警戒レベルが5に引き上げられ、「新型コロナウイルス特別警報2」が発令され、町でも17日に対策本部会議を開催し対応を協議しました。

町内におきましても8月中旬以降、感染の確認が続き、周辺地域の状況からも厳重な警戒が必要であることから、町民及び事業者の皆様に改めて感染拡大防止の取り組みについて呼びかけを強化させていただいたところであります。

一方、県内の年代別の感染動向をみますと、ワクチン接種が進んだ高齢者の感染が大幅に減少しており、大きな効果を挙げていると考えております。

さて、当町のワクチン接種の状況につきましては、5月10日から開始した65歳以上の方へのワクチン接種がほぼ完了し、7月からは基礎疾患のある方や早期接種の必要がある教職員、保育士、介護サービス等従業者に加え、町商工会にもご協力いただき飲食業や小売業などに携わる方への接種を実施した後、対象年齢を順次拡大しながら町民の皆さんへの接種を進めております。

現在は、12歳以上の方全てを対象としており、8月26日現在で住民基本台帳に登録のある方に対する接種率は、65歳以上の方については、1回目の接種完了が94.2%、2回目の接種完了が93.5%となっております。また、12歳から64歳以下方については、1回目の接種完了が54.3%、2回目の接種完了が34.5%となっており、対象者全体では、1回目の接種完了が70.0%、2回目の接種完了が57.8%という状況でございます。

今後につきましては、ワクチンの供給量が減少しており、なかなか要望どおりに確保することが難しくなっている状況ですが、引き続き希望する方への接種が早期に終わるよう取り組んでまいりたいと考えております。

また、テクノハート坂城協同組合が主体となって行う「職域接種」につきましては、上田市の医療法人光仁会「川西医院」様にご協力をいただけることとなり、6月25日に厚生労働省に対し申請を行いました。

現在のところ、9月7日からワクチン接種が開始できる見込みで、10月末には2回目の接種が終わる計画とお聞きしております。

なお、職域接種に申し込まれた企業は36社、約1,500人で、各自治体での一般接種が進み、当初の予定より人数は減りましたが、各企業にも受付事務や駐車場整理など協力をいただき接種を進めるということであります。

この職域接種により、町内企業等への感染拡大の抑制や、当町エリア内の集団免疫が高まることを期待するところであります。

なお、ワクチン接種は着実に進んでおりますが、全国的な感染拡大の状況等を踏まえる中で、町民の皆様には、人と会う機会の低減と、基本的な感染防止対策を再度徹底していただくよう改めてお願いしたいと思います。

続いて、経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカでは、ワクチンの普及などを背景に個人消費が増加し、4~6月の実質GDPは前期比年率プラス6.5%と前期から小幅に加速しております。ヨーロッパにおいても、活動制限の段階的な緩和を受けて、個人消費が持ち直し、ユーロ圏の4~6月の実質GDPは前期比年率プラス8.3%と3四半期ぶりのプラス成長となっております。

また、中国においても、人出の回復に支えられた個人消費とともに、企業の設備投資の拡大により、4~6月期の実質GDP成長率は前年同期比プラス5.3%と前期のプラス1.6%から加速し、景気の堅調な拡大が伺われるところであります。

次に国内の状況でありますが、内閣府による8月公表の4~6月期の実質GDPは、堅調な設備投資や、サービス消費の持ち直しなどにより、前期比年率プラス1.3%と2四半期ぶりのプラス成長となっておりますが、月例経済報告では、「景気は新型コロナウィルス感染症の影響により依然として厳しい状況にある中、持ち直しの動きが続いているものの、一部で弱さが増している。」との観測であり、楽観はできない状況としております。

長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が7月に発表した「金融経済動向」におきまして、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「長野県経済は、一部に弱い動きがあるものの、持ち直しの動きが続いている」としているところであります。

当町におきましては、7月に実施いたしました町内の主な製造業 20社の4月~6月期 経営状況調査の結果では、生産量は3ヶ月前との比較でプラスとした企業は7社、マイナス7社、変わらない5社となっております。売上げについてもほぼ同様で、前回調査と 比べプラスと回答した企業は減っているものの、前年同期との比較では、ほとんどの企業がプラスと回答しており、持ち直しの動きが進んでいる状況が伺われます。

一方、雇用については、4月~6月の実績が、総計でプラス30人と、前回調査時に比べ減少しておりますが、来年4月の雇用予定は、全企業が増員又は減員分の補充を予定しており、全体では63人の増員予定で、雇用情勢も回復の傾向となっております。

今後、社会経済の動向が上向き、町内企業が益々回復することを期待するところであります。

さて、令和2年度の決算状況について申し上げます。

まず、歳入につきまして、「町税」のうち『町民税の個人分』については、令和元年度と比較いたしますと、プラス4.2%、約31,000千円の増収となっておりますが、『法人分』については、東日本台風災害や新型コロナウイルス感染症の影響による法人所得の減少、また、法人税割の税率改正等によりマイナス50.3%、約2億86,000千円の減、 『固定資産税』はプラス2.2%、約28,000千円の増で、町税全体では、前年度対比マイナス8.5%、約2億37,000千円の減収であります。

また、「地方交付税」につきましては、『特別交付税』において、令和元年度算定された東日本台風災害による費用分等が減額となりましたが、『普通交付税』において算定基礎となる、基準財政需要額に幼児教育・保育の無償化に要する費用等が追加されたことなどにより増額となったことから、「地方交付税全体」では、前年度対比プラス3.0%、約33,000千円の増額となっております。

令和2年度の「財政力指数」につきましては、3か年の平均値が 前年度と同じく0.704であり、県内における順位についても昨年同様、77市町村中6番目、町村の中では軽井沢町、南相木村に次いで第3位であります。

「地方特例交付金」につきましては、幼児教育・保育の無償化に 伴い令和元年度に交付された『こども・子育て支援臨時交付金』が、令和2年度から普通交付税への算入となったことにより、前年度 から約37,000千円の減額、あわせて「分担金及び負担金」においても、保育負担金の減収等により約19,000千円の減額となりました。

次に、「国庫支出金」につきましては、特別定額給付金給付事業や子育て世帯臨時特別給付金給付事業、地方創生臨時交付金等、新型コロナウイルス関連の補助金等が交付されたことにより、前年度と比較し、約18億56,000千円の大幅な増額となっております。

また、「寄附金」につきましては、ふるさと寄附金として多くの皆様からご寄附をいただいたことなどにより、前年度対比26.8%、約40,000千円の増額、町債につきましては、令和元年度からの繰越事業である災害復旧事業にかかる借入や臨時財政対策債発行額の増加などにより、プラス24.5%、約1億39,000千円の増額となっております。

以上、歳入全体の決算額は、前年度対比プラス29.4%となる 90億4,892千円であります。

一方、歳出につきましては、『普通建設事業費』において、町道A01号線道路改良事業及び橋梁修繕事業、移動系防災行政無線整備事業のほか、村上小学校蓄電池設備設置事業、第2分団詰所新築工事などを実施し、前年度対比プラス16.0%、約1億12,000千円  増額の約8億10,000千円となりました。

また、東日本台風により被災した上五明及び四ツ屋地区の農地 災害復旧事業や消防団ポンプ操法訓練場の移転復旧工事等の『災害復旧事業費』が約1億2,000千円、先程の『普通建設事業費』とあわせました「投資的経費」全体で、前年度対比プラス11.3%の約9億13,000千円でございます。

次に、「義務的経費」につきましては、会計年度任用職員制度の開始により『人件費』につきまして、前年度対比プラス13.1%、『扶助費』マイナス1.7%、『公債費』マイナス5.4%で、「義務的経費」全体では、前年対比プラス4.2%の約25億30,000千円でございます。

「その他の経費」につきましては、新型コロナウイルスに関連した支援として、1人10万円を支給した特別定額給付金給付事業などにより、『補助費等』で前年度より約18億42,000千円の増額、「物件費」では、GIGAスクール構想推進事業による児童生徒1人1台端末の整備のほか、感染症予防対策として、衛生用品の購入や パーテーション等の備品購入などにより、前年度より約45,000千円の増額となるなど、「その他の経費」全体としては、プラス54.1%、約19億28,000千円の増額であります。

以上、歳出全体の決算額は、前年度対比プラス31.2%となる 89億36,923千円の決算となっております。

なお、令和2年度決算を受けての財政健全化法による財政指標であります、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「将来負担比率」につきましては、昨年度と同じくいずれもマイナスの数値となっております。また、起債発行時の制限の基準となります「実質公債費 比率」については3か年平均で、前年度からマイナス0.1ポイントの9.0%となっており、いずれの指標につきましても、早期健全化基準及び財政再生基準に比べ健全な状況で推移をしており、引き続き、将来にわたる負担の軽減、健全な財政運営に努めてまいります。

続いて、6月定例会以降の事業の状況並びに本議会に上程いたします主な内容について述べさせていただきます。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中、本年度の坂城どんどんにつきましては、実行委員会の皆さんのご意見等をいただく中で、踊り流しや子ども広場等を行う形でのお祭りは中止とし、新型コロナウイルス感染症の終息を願うと共に、町民の皆さんを活気づけ、加えて、夏の思い出に残る楽しいひと時を過ごしていただけるよう花火の打ち上げを8月7日に行いました。

町内2か所から打ち上げられた花火は、千曲川の堤防やびんぐし湯さん館からも良く見え、ご覧いただいた方からは大きな拍手の ほか、小さなお子さんから「ありがとう」のおおきな声も聞こえ、和やかなひと時となったものと考えております。

また、8月14日に予定していた「第65回坂城町成人式」と翌15日に予定していた「第66回坂城町成人式」につきましては、緊急事態宣言やまんえん防止等重点措置が発出されている中、様々な 地域から成人者が一堂に会することは、新型コロナウィルス感染症の感染リスクが高いと考え、中止の判断をいたしました。

成人式の開催を楽しみにしていた皆様には、大変心苦しい判断となりましたが、新成人の皆様に対しましては、私からのお祝いのあいさつや、成人者代表の言葉、恩師からのお祝いのメッセージなどを動画にし、坂城町公民館のYouTubeチャンネルで配信するとともに、町議会議員の皆様からもお祝いの言葉をいただく中で、成人式メッセージ集を作成し、記念品とともに、成人者にお届けしたところでございます。

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