令和3年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)

令和3年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)より続く

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小中学校では、夏休みを終えて、2学期が始まり、久しぶりに 学校中に子ども達の元気な笑顔があふれました。

2学期を迎え、残暑はまだまだ厳しい状況ですが、一昨年整備した普通教室に加えて、今年度は夏休みの期間を利用して特別教室等への空調設備の設置事業を進め、8月末をもって設置工事が完了いたしました。新型コロナ感染拡大防止のために季節を問わずマスクの着用が求められる中、より快適な環境を整え、児童生徒の学習を支援できればと考えております。

8月29日(日)、町総合防災訓練を、四ツ屋・戌久保を除く坂城地区を対象に坂城小学校において開催いたしました。コロナ禍のため参加者を限定しての実施となりましたが、13地区の自主防災会を中心にご参加をいただきました。訓練は、令和元年 東日本 台風などを踏まえて、大雨による水害や土砂災害を想定する中で、本年5月に施行された改正災害対策基本法による「新たな避難情報」に対応した、同報系防災行政無線による地区放送や移動系防災行政無線を使った情報伝達訓練をはじめ、コロナ禍の中、感染症にも配慮した避難所の開設・運営を行う訓練などを実施したところであります。

また、7月初旬には全町の自主防災会を対象とした「防災説明会」を2日に分けて開催し、新たな避難情報の内容や情報の出し方、6月に全戸配布したハザードマップの見方や要支援者名簿の活用などについてご説明させていただきました。

また、いくつかの地区では防災訓練や講習会などに職員をお呼びいただき、地域の皆さんに直接ご説明させていただく中で、防災知識の普及を図ると共に意識の高揚につなげております。

災害の未然防止、被害の軽減を図るためには、住民の皆さんの日頃からの災害に対する備えが重要であります。コロナ禍ではありますが、今後も家庭や地域、行政、関係機関が連携し、有事の際に対応できるよう防災意識の高揚と防災対策に努めるとともに、命を守る行動の周知徹底を図り、安心・安全で災害に強い町づくりに努めてまいりたいと考えております。

さて、町では、9月20日の敬老の日を迎えるにあたり、長寿のお祝いと敬老の意を表し、米寿・白寿、並びに100歳以上の皆様を対象として敬老祝金をお贈りします。

本来ですと、全員の方を訪問しお祝いを申し上げたいところではありますが、新型コロナウイルスの感染が再拡大している状況に鑑み、敬老訪問につきましては、99歳以上の皆様を対象として行うこととし、9月4日(土)に実施をいたします。

なお、今年度の対象者は、9月1日現在、88歳の米寿の方が 112名、99歳の白寿の方が7名、100歳以上の方が14名、合計133名の方が対象で、最高齢は大正6年生まれの104歳の方でございます。

さて、9月4日(土)から11月21日(日)まで、鉄の展示館では特別展「天華百剣と名刀写し展in坂城」を開催いたします。

この展示会は、全日本刀匠会の協力のもと、角川コミックの「天華百剣」とコラボレーションした企画展で、宮入小左衛門行平刀匠が石田切込正宗の写しで参加し、また、先代の行平刀匠による大般若長光の写しも特別に展示されますので、多くの皆様にご来館いただきたいと思います。

続いて、10月に町国際交流協会、町議会の皆さんと予定していたポーランド「ツェレスティヌフ郡」への訪問交流事業につきまして、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑み、今年度の 訪問を中止することといたしました。

先方と連絡を取り合う中では、感染症拡大が収まった段階での、改めての訪問についてお誘いをいただいているところであり、今後の訪問を含めた交流の進め方などについて、協議を行ってまいりたいと考えております。

また、10月2日(土)に開催を予定しておりました「第61回町民運動会・第43回交通安全町民大会」につきましても、実行委員会を組織し、開催の方法等について検討してまいりましたが、十分な感染予防対策を講じることは難しいと判断し、中止することといたしました。町民の皆様にはご理解いただきますようお願いいたします。

続いて、新工業団地造成事業につきましては、坂城町土地開発公社により「坂城町南条産業団地造成工事」を、町において「町道A09号線道路改良工事」を進めております。

両工事とも、7月7日に起工式を執り行ない、併せて、施工業者による安全祈願祭も行われ、安全な施工を第一とし、「安全協議会」を組織する中で、進捗管理や農耕車の迂回路の確保など調整を図り工事を進めております。

現在の進捗状況としましては、南条産業団地造成工事は、調整池と造成盛り土の施工を、また、A09号線道路改良工事については、舗装路盤と歩道部の施工及び下水道管渠の移設工事が完了し、既設管渠の撤去工事を行っております。

なお、造成工事に合わせて、千曲川河川事務所により、6月の4,500㎥に加え、追加で、千曲川の災害復旧工事に伴う搬出土砂、約2,400㎥の搬入をいただけることとなったほか、上田水道管理事務所の発注による、配水管布設工事が、舗装路盤の施工に合わせ 進められるなど、国・県等関係機関には、円滑な事業の進捗にご配慮をいただいております。

工事に際しましては、町議会・地元区・農業者・農業者団体・用水組合・隣接の企業など多くの皆様方のご理解とご協力に改めて感謝を申し上げるところであります。

町道A01号線 道路改良事業 酒玉工区につきましては、若草橋南側、大口交差点までの道路改良工事が完成いたしました。皆様の長期間にわたるご協力に感謝申し上げます。

また、金井工区につきましても、今秋より歩道舗装工事の実施を 予定しており、より安心安全な道路の完成を目指してまいります。

なお、酒玉工区の完成に伴い、金井工区から酒玉工区間の未整備 区間の一部、約200m間を新たに保地工区として実施する計画であり、先月5日に地元説明会を開催しました。

本年度は、現地の測量から開始し、道路設計、用地測量を進めていく計画としております。

また、国道18号坂城更埴バイパスにつきましては、7月28日に新国道上田・篠ノ井間建設促進期成同盟会による要望活動を、千曲市、長野市、上田市、坂城町合同で、長野県庁及び長野国道事務所に対して行ったほか、8月2日には、町国道バイパス・県道整備促進期成 同盟会の総会を開催し国と県から事業の進捗状況などについて説明を受けたところでございます。

今年度は、すでに着手しております小網地区バイパス予定地支障木伐採工事と網掛地区の道路改良工事に加えて、秋以降、上五明地区において、埋蔵文化財発掘調査工事を行う予定であり、現状における、国道バイパス事業全体の進捗率は約29%、用地買収の進捗率は約81%となっております。

また、主要地方道坂城インター線延伸工事につきましても、今年度、坂城更埴バイパスまでの区間について、道路等の予備設計を行う予定とお聞きしており、坂城インター線事業を含め、更に進捗を図るべく、国や県等の関係機関へ働きかけて参りたいと考えております。

続いて、長野広域連合B焼却施設の整備につきましては、新型コロナウィルス感染症の拡大などによる影響から工程に遅れが生じたため、予定した施工期間の2カ月延長を余儀なくされ、試運転開始が令和3年12月、竣工が令和4年5月末となりました。

これに伴い遅延する2カ月間のごみ処理につきましては、10月8日までは、葛尾組合において通常どおり受入れを行い、10月11日から11月30日までの間は、ながの環境エネルギーセンターにおいて処理を行うこととしており、遅延期間についても、町民の皆様の利便性が損なわれないよう対応してまいります。

町といたしましては、長野広域連合によるB焼却施設への移行を、ごみに関心の高まる機会ととらえ、先月から、町内全区を対象に「ごみ減量化・資源化懇談会」を開催しております。11月にかけまして、各地区に出向いて啓発を図るなかで、新施設への円滑な移行と、一層のごみ減量化の推進に努めてまいります。

さて、町では、現在運行している循環バスと併用した新しい地域 公共交通システム導入に向けた検討をおこなっております。

昨年11月に、地域交通利用促進協議会に、新システムの構築に 向けた研究を行うための部会を設置し、学識経験者として長野大学の教授にもご参画いただく中で検討を重ね、先般、部会として新公共交通システムの案をまとめていただきました。

案の概要といたしましては、地元タクシーを利用した、ドアTOドアによる、定額での乗合事業を導入することで、利用者は、従来の循環バスと新しいシステムを選択することが可能となり、移動手段の幅が増え利便性の向上につながるといったものでございます。

今後は、地域交通利用促進協議会を開催し、部会でまとめていただいた案についてご審議いただいた後、北陸信越運輸局や交通事業者など関係機関と順次調整を進め、実証実験による試験運用という かたちで早期の運用につなげてまいりたいと考えております。

上水道事業につきましては、全国的に施設の老朽化や人口減による給水量の減少などが今後の大きな課題となっております。

当町は、主に県営水道から給水しておりますが、安全で安心な水道水を、安定して供給できる持続可能な体制を構築するため、県営水道の給水事業エリアである、当町を含む上田市から長野市に至る3市1町において7月12日に県知事あてに水道事業の広域化に係る 要望書の提出を行いました。

今後は、3市、県企業局とともに、水道施設の最適な配置も含めて、地域にふさわしい水道事業の在り方について検討してまいります。

続いて、県の高校再編につきまして、当町を含む旧第4通学区においては、各分野から選出された委員により協議会が組織され、これまで、8回にわたり意見交換を進めてまいりました。この度、地域住民の皆さんからの意見もお寄せいただく中で、「旧第4通学区 高校の将来像についての意見・提案書」がまとまり、8月24日に、県教育委員会に提出されました。

県立坂城高等学校につきましては、協働的学習や少人数学習に 取組み、地域企業等との連携を進めるとともに、一人一台端末など ICTを駆使し、特色ある学びの実践がいち早く導入されており、意見・提案書の中では、地域の実情も考慮し、中山間地存立校として、特色ある学びの拠点として維持していくことを要望する旨が、協議会全会一致の意見としてまとめられております。

今後の高校再編のスケジュールといたしましては、令和4年3月に県教育委員会から協議会より提出された「意見・提案書」等を踏まえた再編案が提案され、5月から7月にかけて住民説明会等が開催され、来年9月に確定する予定となっております。

次に今議会に上程する主な内容でございますが、

今年度整備を進めて参ります、坂城小学校への太陽光発電及び蓄電設備の設置工事について、7月29日の入札会で決定した施工業者と仮契約を締結し、今議会に工事請負契約の締結に係る議案を上程いたしました。

本事業は、スマートタウン構想事業の取組みのひとつとして、CO2削減による地球温暖化対策と、災害など非常時に地域の避難所となる体育館の電力確保を併せて実現するため、約30キロワットの発電容量と35.3キロワットアワーの蓄電容量を備えるものでございます。

次に補正予算についてでございます。

7月5日から、びんぐし湯さん館の休館をいただき源泉井戸の点検工事を実施したところ、稼働中の源泉ポンプに一部損傷が確認されたため、故障する前に新しいポンプに交換するための、経費について計上させていただいております。

また、信州さかきふるさと寄附金につきましては、8月末現在で6,069件、104,848千円のご寄付をいただき、金額ベースの前年同月比でプラス100.0%と、果樹類を中心に、昨年度を大きく上回る寄附のお申し込みをいただいております。

寄附の増加に伴い、必要となる歳入・歳出双方の増額につきまして、補正予算に計上しております。

今後も、ふるさと寄附を通じ、町の魅力を全国のより多くの方々に発信し、町をPRしてまいりたいと考えております。

また、昨年に引き続き、長野市と長野市商工関係団体から、新型コロナウイルス感染症終息と県内経済復興を祈念した花火事業の提案がありました。

県下市町村が同時期に一斉に花火を打ち上げ、令和元年東日本台風災害からの復興に加え、県民生活に多大な影響を与えている 新型コロナウイルスの終息と、それにより打撃を受けている県内経済と県民マインドの回復を祈念すると共に、県民の命を守るため最前線で尽力されている医療従事者の皆様への感謝を表すものとしており、当町としても協調してまいりたいと考え、所要の経費について計上したところでございます。

以上、新型コロナワクチン接種の状況と令和2年度の決算状況、そして、本年度の事業の進捗状況並びに本議会上程の主な内容について申し上げましたが、今議会にお諮りする案件は、人事案件が6件、工事請負契約の締結1件、一般会計・特別会計の令和2年度決算の認定5件、条例の一部改正1件、補正予算5件の計18件でございます。

よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげまして、招集のあいさつとさせていただきます。

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坂城町長 山村ひろし

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